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 Japan Academic Society of Wind Music

日本管打・吹奏楽学会作曲賞第7回報告

【佳作】山口 哲人/メディテーションとダンス

管楽合奏コンテスト

【作品解説】
シェイクスピアの戯曲の2つのシーンを音楽にしている。
T「メディテーション(瞑想曲)」:豪華絢爛傍若無人を誇る英国王が、キリスト教にとって禁忌であった王妃との離婚をし、新しい愛人と結婚するため画策する。王妃は悲しみのあまり死の床につき、夢の中で六人の精霊とともに踊る。
U「ダンス(音楽をはじめよ!)」:お忍びで仮面舞踏会に参加した王は、そこで愛人を見つけ共に踊り始める。正体を見破られた王は、集い来たものどもに夜を明かして踊るよう命じ、自分は女と共に別室へ消えてゆく。

【プロフィール】
東京藝術大学大学院修
了。野田暉行、廣瀬量平の各氏に師事。「21世紀音楽の会」、「New Sound Scape`96〜」会員。第14回神奈川県芸術祭創作コンクール第1位。93年朝日作曲賞。96年文化庁舞台芸術創作奨励特別賞(最高位)。奏楽堂日本歌曲コンクール第16・17回第2位、第18回中田喜直賞。第19回日本歌曲コンクール作曲部門最優秀賞、並びに全音楽譜出版社賞受賞。第14回東京国際室内楽作曲コンクール第2位(1位なし)。第3回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位。東京国際芸術協会第11回TIAA全日本作曲家コンクール第1位。茨城大学准教授。

尾崎 一成/山の動く日〜与謝野晶子の詩による音詩〜

【作品解説】
この作品は私の住む地元堺の女流歌人、与謝野晶子の詩と短歌にインスピレーションを得て作曲されたものです。雪解けと小さな春の喜びを歌う『初春』、有名な「潮の遠鳴り数えては〜」の短歌や、女性の社会進出を謳った「山の動く日来たる〜」の詩などがこの曲のイメージを形成する手がかりとなっています。
晶子の生きた時代に女性が社会で羽ばたくというのは、男尊女卑の厳しい世の中においては、決して容易なことではなかったはずです。この曲では女として、母としての晶子の羽ばたきを、春(「山の動く日」)の訪れという明るく華やかな雰囲気イメージに乗せて表現しています。
曲は全体的に、幾つかのモチーフ(例えばD-Es-G-B等)が繰り返し、移調・変奏されながら用いられることによって展開されています。曲の背景にイメージがあるとはいえ、明確なストーリーがあるわけでもありません。自由な晶子像を思い描きながら聴いていただければ幸いです。

【プロフィール】
1989年大阪生まれ、堺市在住。作曲は独学。中学で吹奏楽、高校で合唱を経験。中学在学中に演奏の傍ら、作・編曲を始める。現在、京都市立芸術大学大学院音楽研究科に在学中。作曲の会「Shining」会員。第10回記念弘前桜の園作曲コンクール第1位、弘前市長賞、および下山一二三賞。第12回TIAA全日本作曲家コンクール奨励賞。第2回東京かつしか作曲コンクール(Sクラス)入選。主な作品に、≪「薔薇乙女の覚書き」による前奏曲≫(金管五重奏)、≪蛇儀礼≫(クラリネット三重奏)、≪風の古道〜ウィンドアンサンブルのための〜≫等があり、各作品はアンサンブルコンテストや吹奏楽コンクールにて演奏されている。

【佳作】前川 保/エタンセルマン・デュ・プリュネル

管楽合奏コンテスト

【作品解説】
2013年 京都市立開睛中学校の委嘱により作曲、同年初演。睛(ひとみ)を輝かせて未来へ進む。子供たちが困難に立ち向かいそして輝く未来へと歩んでいく。そういった思いを楽譜へとこめました。誰しもが青春時代には多くの不安を感じ、そして困難を乗り越えて大人になっていく。特定の物語やストーリーを表したものではありませんが、聴く人、奏者がそれぞれの思いを感じてくださればと思います。

【プロフィール】
京都府立桃山高等学校卒業、作編曲は独学。中学在学中から独学で作曲を始める。京都府立桃山高等学校卒業後から京都市内の中学校・高等学校の吹奏楽部の指導に携わり、吹奏楽コンクールやアンサンブルコンテスト、マーチングコンテスト、地域のイベントで作品を発表している。またマーチング指導者としても指導団体を金賞や支部大会出場へと導きコンテデザイン等も行う。
京都市教育委員会派遣吹奏楽部外部指導者、京都市立開睛中学校吹奏楽部音楽監督、京都府立朱雀高等学校吹奏楽部音楽監督常任指揮者、サウンズネット代表
主要作品:わたつみ〜いにしえの海に鳴り渡る鐘の音〜、吹奏楽の為の情景詩「清水寺の印象」、コンフィッシャー(管打楽器アンサンブル)

下田 和輝/夜明けの海岸(オリジナル版)

【作品解説】
明け方、夜明け前の薄暗い海岸。辺りは幻想的かつ神秘的な「青い情景」に包まれる。目先には靄のかかった静寂な海があり、後ろを振り返り見上げると、そこには息をのむような満天の星空が広がる。
やがて空は徐々に赤みを増していき、鳥たちが少しずつさえずり始める。海にかかっていた靄は消え去り、いよいよ水平線から太陽が昇り始める。太陽は海や海岸を照らし、大変美しい情景が目の前に広がる…そんな、普段何気なく私達が接している自然の美しさを音楽で表現したいと思い、この作品は作曲されました。
作品前半のMisteriosoは夜明け前の靄のかかった海や満天の星空、後半のAllegro con brioでは太陽が水平線から昇り、太陽が照らす海や海岸などを表現しています。そして、全体を司る[2度+3度(4度)の上昇音型][3度+5度の上昇音型][2度の順次進行による上昇音型]の3つのモティーフをもとに音楽が展開されています。
最後になりますが…この作品で実はもう一つ表現したかった事があります。ヒントは「海」「沿岸」「作品前半の短調に対し、後半の長調」「精神的な意味での『夜明け』」…。
その「何か」はここでは敢えて具体的に書きませんが、演奏者の皆さんで「何か」をそれぞれ考えて、演奏してみて下さい。

【プロフィール】
1992年1月14日、岩手県洋野町生まれ。幼少のころからフュージョンやスムースジャズをはじめさまざまな音楽に触れ、小学校4年生から学校のクラブの金管バンドに所属。金管バンドではコルネットを担当。中学校では吹奏楽部に所属し、トランペットを、進学先の岩手県立久慈高校では吹奏楽部でユーフォニアム・学指揮・副学指揮を担当。高校卒業後、作曲を一から学ぶため上京。
2013年度の「第5回 日本管打・吹奏楽学会作曲賞」において、吹奏楽作品「オータム・ファンタジー」が作曲賞(1位)を受賞したほか、数々の賞を受賞。2014年3月、尚美ミュージックカレッジ専門学校音楽総合アカデミー学科作曲コース(4年制)を卒業。作曲を菊池幸夫、高橋伸哉、広瀬勇人の各氏に師事。

過去実績

第8回日本管打・吹奏楽学会作曲賞 報告     第7回日本管打・吹奏楽学会作曲賞 報告
第6回日本管打・吹奏楽学会作曲賞 報告     第5回日本管打・吹奏楽学会作曲賞 報告
第4回日本管打・吹奏楽学会作曲賞 報告     第3回日本管打・吹奏楽学会作曲賞 報告
第2回日本管打・吹奏楽学会作曲賞 報告     第1回日本管打・吹奏楽学会作曲賞 報告

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